はじめに

多くの場合、恋愛関係は告白と同時に始まります。ところが、この告白こそが恋愛における最大の難関であると言っても過言ではないでしょう。告白の仕方やタイミングの選び方一つで、結果に大きな差が出るものです。

今回は、そんな告白の場面で抑えておきたい、告白のためのちょっとしたコツをご紹介します。いずれも心理学の成果を応用したコツです。

告白のためのちょっとしたコツ

告白のタイミングは夜!

告白するタイミングは夜に限ります。…そんなこと、誰でも分かってるよ!とツッコミが返って来そうですが、これにはきちんとした心理学的根拠があるのです。

人間は体内に時計を持っています。人間の体内時計は現実の時計のように精密なわけではありませんが、大まかに言って昼と夜をはっきりと区別しています。昼は活動する時間、夜は眠っている時間です。

この体内時計に反して、夜になっても眠らずに活動していると、昼間よりも生理的に興奮した状態になります。真夜中に書いたメールを朝になって読み返すと、恥ずかしくて顔から火が出る、というのはよくある話ですね。

要するに夜になると人間は情熱的な気分になるのです。そしてそれは、告白する側もされる側も同じことです。相手も情熱的になっている分、告白は夜にした方が受け入れられやすいと言えるでしょう。

相手のテリトリーに侵入する!

人間は言葉だけでコミュニケーションしているのではありません。声の調子や、身振り手つき、ファッションなどで、お互いを知ろうとします。その時に決定的な影響を与える要因に、お互いの「距離」があります。

相手がすぐ近くにいるのか、それとも少し離れているのか…。それだけで人が与える印象はずいぶん変わってきます。これを心理学ではノンバーバル・コミュニケーションと言います。

人間は常に自分の周りに個人的なテリトリー(縄張り)を持っています。それは個人的な空間であり、親密な人しか入ることを許されないような空間です。このテリトリーに誰かが入ってくると私達は嫌でもその人を強く意識してしまいます。

例えば、バーのカウンターなどで並んで座れば、二人は非常に近い距離にいることになります。この状態は、言わば互いのテリトリーに侵入し合っている状態です。この状態で告白すれば、好意はより鮮烈に相手の胸に突き刺さるはずです。

二度押す!

一度告白して、仮に相手の答えがノーだったとします。でも諦めてはいけません。告白は二度押すことによってより効果的になる場合もあるのです。

人間は、自分を好きになってくれた人を好きになってしまうものです。これを心理学では好意の互恵性と呼びます。一度告白して好意を伝えることによって、相手は告白した自分のことを好きになってくれる、ということはよくあることです。

告白する側が二度目の告白には乗り気でなくても、告白を受ける側では心情に変化が起こっています。一度目は断ってしまった人も、好意の互恵性の働きによって、やっぱり好きかも…というように考えが変わってくるのです。

ですから、告白は二度押してください。逆に言えば、一度目の告白に全てを賭けて過度に緊張してしまう必要はないのです。

おわりに

告白は、成功すれば恋愛関係の一歩を踏み出せますが、失敗すれば辛酸を舐めることになります。告白する側は緊張の極みを味わうものでしょう。そんな時、上述のコツを頭の片隅に置いておけば、少しは緊張が和らぐのではないでしょうか。

なおこのコラムでは、以下の著作を参考にしました。

『心理分析が出来る本』,齊藤勇著,三笠書房

(Photo by 足成